部屋の掃除中にスーツケースを動かしたら、キャスター(車輪)の回りを覆っていたゴムが真っ二つに割れ外れました。経年劣化が原因です。実は年初のタイ渡航中にも同じく、キャスターを覆っていたゴムが外れたことがあります。そのため、今年3月上旬にその部分のキャスターだけ交換しました。その際に残りの3つのキャスターも交換するか迷いましたが、まだ使えそうだし、費用もかかるのでとりやめました。
今になって考えると、このスーツケースは少なくとも7年以上は使っていて、それなりに年季が入っているので、全部交換したほうが良かったかもしれません。これまでスーツケースをこれほど長期間使用したことがなかったので、故障については意識していませんでした。
タイ渡航中にキャスターが一つ壊れたため、タイに到着してから少し不便を覚えました。とはいうものの、タイでの移動はタクシーを利用することにしているので、不便だったのは自分でスーツケースを運ばないといけない空港内と、ホテル内での移動だけでした。しかし、日本に帰ってきて空港から家までの移動が結構大変でした。日本では電車移動と徒歩が基本だからです。もし、キャスターの故障が海外渡航中に再び起きたとするとやはり不便です。もちろん、タイなら新しくスーツケースも購入できますし、修理もできるでしょう。
今回のスーツケースの件から、改めて定期点検は大事だなと思いました。形あるものは時間とともに劣化するのでメンテナンスが必要です。しかし、日々の仕事や生活に追われているとなかなか気が付かないものです。気づいていても、優先順位の問題の場合もあるわけではありますが・・・
故障したときに対応するというのが必ずしも良くないとは言えないですし、全てのことに対して、事前にメンテナンスするというのは大変だと思います。しかし、もし自分の健康だったらどうでしょうか。年1回の健康診断をすることで病気の早期発見につながることがあるではないでしょうか。また、早期発見であればあるほど、治療の難易度も下がり、回復するのも早くなるはずですから、トータルでかかる治療費は少なくなるはずです。
一方で、健康診断をせずに病気になったときに治療する場合は、気が付くのは体に異変を感じたときです。人間の臓器によっては相当悪化しないと気が付かない器官もあるので、気づいた時には手遅れということもあるかもしれません。やはり、コストがかかるとしても事前に健康診断して予防したほうが良いと思います。
さて、会社組織の場合はどうでしょうか。設立から3年、5年、10年と経過すると、その間に無駄なものが蓄積されたり、社内制度や仕組みなどに不備が生じてきたりしているかもしれません。あるいは、そのことに気づいていても、日々の仕事に追われ口に出す余裕がない、あるいは面倒だから「現状維持でまあいいや。」とほったらかしにしていることもあるでしょう。問題を既に認識していれば、いざというときにまだ何とかできるかもしれませんが、もし、目に見えていない大きなリスクが会社にあったらどうでしょうか。そのことが会社に多大な損害を与える内容かもしれませんし、既に損害を与えている(例えば不正など)かもしれません。
今回はスーツケースの故障から、少し飛躍しすぎたかもしれませんが、会社組織の健康状態を把握すること(企業診断)は企業にとって大きなメリットとなるはずです。日々の事業活動に忙しいときこそ、一度立ち止まって自社組織の状態を診断してみると良いと思います。結果としてそれが業務効率化につながることもあるでしょう。